PACオーケストラ 第128回定期演奏会

2021年11月28日 

ユベール・スダーン PACオーケストラ 第128回定期演奏会

ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲 竹澤恭子

ハイドン 交響曲第1番

シューベルト 交響曲第4番悲劇的

 

ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲 竹澤恭子

なんと言っても竹澤恭子のヴァイオリンである。おそらくストラディバリウスだが、輝かしい音色、豊かな響き。柔らかで優しい旋律から、ダイナミックでパンチの効いたリズムから、とにかく豊かな表現だった。オーケストラもこれまでの印象とは異なって成熟した、抑制の効いた、良い意味で芸術的な表現。庶民ぽさが全くない上等な音楽でよかった。スダーンの手腕が一発で分かった。

ハイドン 交響曲第1番

とっても軽快、軽妙で生き生きとしたハイドン。きちんとした造形を保ち品の良さもあるよい演奏だった。

シューベルト 交響曲第4番悲劇的

冒頭の序奏から響きの重厚さに驚く。一転して推進力のある演奏。スダーンの誠実な人柄が伝わってくるような、明確なフォルム、変なクセのない演奏が良かった。