2007-01-01から1年間の記事一覧

めじろ

今日仕事場にいったら、すっかり葉の落ちた木々に、たくさんのメジロが群れていた。これが目白押しか。メジロというと梅の花の蜜を吸っている姿が思い浮かぶけれど、木の実か肌をついばんでいるようだった。 美しいうぐいす色の丸々した体に真っ白な目、とて…

ホームラン術 鷲田康

ベーブ・ルースから松井まで、日米のホームラン打者のホームラン術を概観した書。個々の打者の技術の違いだけでなく、日米事情の違いに着目し、松井がメジャーに移って打撃法を改造せざるを得なくなったことをこれに重ね合わせる。ユーチューブなどで文章を…

スーパーコンピューターを20万円で創る 伊藤智義

大学院生が特殊計算に特化したスーパーコンピューターを自力で、しかも20万円で作ってしまった話。コンピューターを作った経験などなかった人がだ。もちろんすべて独力という訳ではなくて、教授を筆頭とする天文学の研究室のメンバー数名と外部の協力者の…

紅葉

今年の夏から秋を経て冬へ向かう気温の変化は独特だ。 桜は、さっさと濁った茶色に変色していく印象を持っていたが、今年は紅葉の具合がとても美しい。一本の木の中に青い葉と、黄色い葉と、紅い葉が絶妙の配色で混ざっている。一枚一枚の発色も見事。何より…

小麦の値上げ

メゾンカイザーのパンが美味しくて、頻繁に買っています。バゲットやクロワッサンを買う気になる、フランスのパンが味わえる貴重な店です。 ところが、最近行ってみたらパンの大きさが目に見えて小さくなっているではないですか! 「そういえば小麦の値段が…

日本語の源流を求めて(大野晋)

随分前に読んだ大野晋の本のタイトルは何だったか、やはり同じ岩波新書だった気がする。その時は日本語とタミル語に見過ごせない共通性があるようだとは感じられたものの、単純に日本語の起源がタミル語とは納得できなかった記憶がある。 新しく出た本書の第…

「退化」の進化学 犬塚則久

副題には「人に残る進化の足跡」とある。人が進化する過程で失っていった、あるいは失いつつある器官に注目して、他の生物におけるその「祖先」器官と比較している。耳や心臓、歯など俎上にあげられた器官は様々で、その進化的起源を俯瞰していくのはとって…

追悼 パヴァロッティ

今日は抜けるような秋の青空。あの声はヤッパリ特別だった。ナクソス・ミュージック・ライブラリに1983年シドニーでのライブが入っている。 ABC465421-2 SUTHERLAND / PAVAROTTI / HORNE: Live at the Sydney Opera House (1983)

アマリリ麗し(カッチーニ)

講談社学術文庫から礒山雅が「バロック音楽名曲鑑賞事典」という本を出しています。有名な曲から殆ど知られていない曲まで百曲集めていて、お手軽なバロック音楽案内になっています。ナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)を基本として、この本に出て…

125 QUESTIONS 我々は何を分かっていないのか?

もう二年以上前になるが、2005年の6月にサイエンス誌は125周年を向かえ、記念号にて、現在の科学にとっての大きな謎、課題はなにかリストアップしようという企画があった。今後25年のうちに解かれるか、手がかりが得られそうなものに限る、という条件付きで…

はらぺこあおむし エリック・カール

近所の書店へ行くと一角でエリック・カールの特集をしていた。「はらぺこあおむし」の30周年記念だそうだ。僕は子供の頃この絵本が大好きだった。鮮やかな色使いや、あおむしの食事の様子を表現するための斬新な製本が大好きだった。久しぶりの出会いに、思…

フューチャリスト宣言 梅田望夫/茂木健一郎

話題の書を読了。対談と講演がベースなのでスルスルと読めた。読んでいて強く感じた事は、「おわりに」に書いてあった。 「この本は、細部をつついて批判するのがバカバカしいような明るい本となる」 全くその通りで、人間の可能性とインターネットの可能性…

哀悼 江村哲二

江村哲二さんが突然亡くなられた。膵臓ガンだったという事なので、突然というのは、僕にとってという事で、江村哲二さんはずっと前からご存知だったのだ。 先般亡くなられたご母堂への思慕あふれる追悼文は心にしみた。書きながら江村哲二は何を思っていたの…

ジェルメーヌ・ムニエ 追悼コンサート

知り合いが出演するので宣伝です。コンサート告知ブログ「ジェルメーヌ・ムニエ女史 追悼コンサート」から転載。 〜Hommage a Germaine MOUNIER〜 2006年6月27日、パリにて永眠された フランス音楽界の重鎮ジェルメーヌ・ムニエ女史。 晩年に教えを受けた10…

U2ライヴ@カンヌ映画祭

カンヌ映画祭でU2がライヴをやってたとは知らなかった。 "Where the streets have no name" は本当に名曲だ!

サラ・ミンガルドのスターバト・マーテル

以前ヴィヴァルディのスターバトマーテルで聴き比べをしたけれど(こちら)、この時はNaxos Music Libraryに限定していた。しかし、実のところ最も好きな演奏はサラ・ミンガルドが歌った録音なのだ。サラ・ミンガルドの声の美しさというのは、一度耳にすれば…

水鳥の生殖 余話

美味しんぼの原作者、雁屋哲のエッセイを読んでいたら、養鶏場で生まれたヒヨコは性別の選別を受けるというくだりがあった。 あれ?どうやって判別するんだと思って調べてみると、羽毛の生え方あるいは総排出腔をすこし開いて雄と雌の微妙な違いを判定するそ…

水鳥の生殖器 その後

鳥類の祖先は恐竜のそれとつながる。となると、恐竜はどのように生殖していたのだろうか、と気になって少し調べてみた。予想された事だが、やはり良く分からないらしい。化石でわかる恐竜の形態には限界があるし、ましてや生殖の実際などは想像を逞しくする…

水鳥の生殖器(2)

これまで調べられた鳥類の雄では、わずか3%しかファラス(phallus、ここでは通常内部に格納されており、性交時に外部に出てくる雄鳥の性器をさす)を持っていません。また、これまで知られていたファラスは、非常に単純な構造のものしか知られていませんで…

水鳥の生殖器(1)

鳥の交尾を見た事がありますか?雄が雌の腰にのしかかり、アレッ?という間に終わっていますね。鳥類は殆どの物が外性器を持たず、総排出腔同士を押し付ける事で交尾が成立するそうです。ところが、例外もいる。 ここに上げた写真は、南米の水鳥、Argentine …

ニコラ ポール ステファン サルコジ・ド・ナジ=ボクサ

Nicolas, Paul, Stephane Sarkozy de Nagy-Bocsa これが今月十六日からフランスの大統領になるニコラ・サルコジの本名らしい。ニコラ・サルコジ自身はフランス生まれのフランス育ちだが、父親はハンガリーからの移民で、母親はユダヤ系。こういう人が大統領…

ビョークの祈り

ひょっとしたらと思って検索したら、ナクソス・ミュージック・ライブラリーにビョークの歌があった。ジョン・タヴナーの「Prayer of the Heart」と言う曲だ。「ジョン・タヴナーのポートレイト」と言うアルバムに収められている。 パリのポンピドゥー・セン…

フランス大統領選挙 テレビ討論会

伝統のテレビ討論会をFrance2のウェブから動画で見た。リアリストで明快かつ実行を旨とするサルコジにイメージ先行のセゴレーヌ(ロワイヤル)が何処まで対抗できるかと思ってみていたが、結構セゴレーヌは頑張っていたように思う。 サルコジはやはり冷静沈…

ヴィヴァルディのスターバト・マーテル

先日シャルパンティエの「修道女のためのスターバト・マーテル」を聴いたと書いたが(参照)、スターバト・マーテルというと何といってもヴィヴァルディとペルゴレージの物が好きだ。ヴィヴァルディのスターバト・マーテルをナクソス・ミュージック・ライブ…

高校生の意欲に関する調査

財団法人日本青少年研究所というところがやった高校生の意識調査に目を通してみた。日本、アメリカ、中国、韓国で比較しているが、中々面白かったので、幾つかの項目についてちょっと書いてみる。生データはこちら。 問3 あなたの学校は? 日本と韓国は三割…

牧歌

フランスの洒脱な音楽というとシャブリエが思い浮かぶ。中でも好きなのが「田園組曲」だ。もともとピアノの為に書かれた「絵画的小曲集」から抜粋して管弦楽用に書き直された曲集。愛聴しているのはガーディナーがウイーンフィルを指揮したアルバム。 四曲か…

沈黙の世界

ジャック=イヴ・クストーの映画「沈黙の世界」を見た。フランスで海といえばジャック・マイヨールとこの人をまず思い浮かべる。クストーはアクアラングを開発した一人でもあるそうだ。 この映画は1956年公開作品で、カリプソ号に乗って地中海、紅海、インド…

休日の朝の音楽

昨日から風邪で調子悪いのでうちでおとなしく音楽を聴いている。 昨晩はシャルパンティエの曲を中心とした「聖母マリアへの音楽集」というアルバムを聴いていた。シャルパンティエの音楽には真摯を感じる。修道女のためのスターバト・マーテル(H. 15)は、…

Te Papa (Gareth FARR)

先月からナクソス・ミュージック・ライブラリーに加入している。 毎月二千円弱払えば音楽聞き放題というサービスだ。主にクラシック系の音楽なのだけど、スゴイのは登録されている作曲家と曲の種類の多さ。謳い文句には「1万人の作曲家、のべ230,000曲以上の…

さより

サヨリがでまわってきた。仕事が終わってスーパーの刺し身コーナーで三割引ぐらいになってるのを買うのだけど、美味しいこと。爽やかな白身なのだが、とっても旨味が強いし、歯応えや舌触りがなんとも言えず良い。 身と一緒についてる頭はツンとした美人だが…