PACオーケストラ 第126回定期演奏会

2021年9月19日 佐渡裕 PACオーケストラ第126回定期演奏会

イベール フルート協奏曲(工藤重典)

ブルックナー 交響曲第7番

 

久しぶりにコンサートに行ってきた。子どもが大きくなって、自分の時間が取れるようになってきた。また、人生の残りの時間を意識するようになってきて、やりたいことは積極的にやらなくてはとも思う。

 

そこで、劇場がよいを再開することにした。なんとなく都心部に行くのは気がひけるので、兵庫県立芸術文化センターにしたのだ。落ち着いたデザイン、何より大ホールでもコンパクトで良いホール。オペラやバレエも意識した作りとみた。


さて、ブルックナーの感想から。7番は生で聞きたかった曲だ。第1楽章、第2楽章の雄大な響き!しっかりとした足取りながら、着実に前進するリズム感の良さ。雄大なメロディーと熱く豊かな響きがホール全体に響いてよかった。ワグナーチューブの響きも堪能できた。

一転して第3楽章と第4楽章はテンポを上げ軽快に。全体の構成の面白さと難しさを同時に感じた。もう少し前の楽章を受けても良いかもと思った。

全体に、今後を期待させてくれる内容で、来て良かったと思わせてくれた。


前半のイベールは洒脱な小品。工藤のテクニックが冴えていた。第2楽章がよかった。アンコールは工藤にオケのメンバー2人と佐渡裕とあわせて4人でダニーボーイ。これが染み入る。

 

PACオーケストラは女性と若い人が多く活気がありそう。客層の雰囲気も自然かつリラックスしていて、音楽が生活に溶け込んでいるようだ。唯一、オーケストラとは対照的に客に若さが無いので熱狂が生まれるのか少し心配には思った。